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院長挨拶 および院長コラム “やじろべえ”

院長 山下 智省(やました さとよし)

山下智省院長
 下関医療センターは、平成26年4月に地域医療機能推進機構の発足と同時に誕生し、長年親しまれてきた下関厚生病院から移行してできた病院です。私は、その二代目となる病院長を平成30年4月に拝命いたしました。当院は独立行政法人であり、いわゆる公的病院として位置づけられる組織です。つまり、当院に求められる最も大切な使命は、住民の健康の維持と向上、安心しておくることのできる生活の実現に貢献することにあります。
 現在、25診療科を有し、地域医療支援病院をはじめとして多くの施設基準・認定を受けており、急性期疾患を中心に診断・治療を提供できる体制を整えています。加えて、健康管理センター・介護老人保健施設・居宅介護支援事業所・訪問看護ステーションといった部門を持ち、疾患の予防・治療から介護まで幅広い医療サービスを提供できる機能を有しています。
 また下関という地方都市においては、病院や介護施設には社会インフラという性格に加えて、地域の産業の一つという側面があり、医療・福祉が充実することによって、その地域が豊かになると信じています。これらを通じて、当院が地域に貢献できることは大いにあると言えましょう。
 今後ますます少子高齢化が進み、地方はとかく暗い将来を描きがちです。そんな気分を反転させるためには、まず病院が元気にならなくてはいけません。そして当院が下関の暮らしと文化の核となる組織に成長する。そんな夢を抱いて、私たちは努力してまいります。


院長コラム “やじろべえ”

2020年10月

 日本国民の平均寿命は2019年に男性81.41歳、女性87.45歳となり、いずれも過去最高を更新した。変わらぬ長寿ぶりだが、国別ランキングでは香港に首位の座を譲って久しい。香港は5年連続で男女とも1位を堅守しているのだが、これには若干の違和感を抱く。
 まず、香港は国なのかという疑問。中国に返還以前の統計上の慣習が残っているのだろうか。二つ目は、喧噪、過密、けばけばしい街並み、高カロリーの中華料理といった香港のイメージが健康長寿にマッチしないという点。もっとも、これは個人的なステレオタイプの思い込みかもしれない。
 香港の平均寿命が高い理由を検索しても、なかなか腑に落ちる説明にヒットしない。挙げるとすれば、公園や運動施設を増やす健康促進プロジェクトを香港政府が展開していること、65歳以上になると「長者カード」が支給されて病院やスーパーの割引など高齢者が生きやすい環境が整えられていること、公立病院の診療費が低いことなどで、日本も参考にすべき点が多い。
 その香港は、いま重大な岐路にある。中国政府による国家安全維持法の一方的な施行により、人権や独立性や自由な体制が奪われ、巨大なチャイナ・パワーに飲みこまれようとしている。長寿世界一の座も揺らいでいくのであろうか。



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