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院長挨拶 および院長コラム “やじろべえ”

院長 山下 智省(やました さとよし)

山下智省院長
 下関医療センターは、平成26年4月に地域医療機能推進機構の発足と同時に誕生し、長年親しまれてきた下関厚生病院から移行してできた病院です。私は、その二代目となる病院長を平成30年4月に拝命いたしました。当院は独立行政法人であり、いわゆる公的病院として位置づけられる組織です。つまり、当院に求められる最も大切な使命は、住民の健康の維持と向上、安心しておくることのできる生活の実現に貢献することにあります。
 現在、25診療科を有し、地域医療支援病院をはじめとして多くの施設基準・認定を受けており、急性期疾患を中心に診断・治療を提供できる体制を整えています。加えて、健康管理センター・介護老人保健施設・居宅介護支援事業所・訪問看護ステーションといった部門を持ち、疾患の予防・治療から介護まで幅広い医療サービスを提供できる機能を有しています。
 また下関という地方都市においては、病院や介護施設には社会インフラという性格に加えて、地域の産業の一つという側面があり、医療・福祉が充実することによって、その地域が豊かになると信じています。これらを通じて、当院が地域に貢献できることは大いにあると言えましょう。
 今後ますます少子高齢化が進み、地方はとかく暗い将来を描きがちです。そんな気分を反転させるためには、まず病院が元気にならなくてはいけません。そして当院が下関の暮らしと文化の核となる組織に成長する。そんな夢を抱いて、私たちは努力してまいります。


院長コラム “やじろべえ”

2021年4月

 アメリカ・カリフォルニア州中部にあるデスバレーは、世界で最も暑い場所のひとつとされている。年間降水量が50mmしかなく、流れ込む川の水は砂に吸い込まれ、大地は乾ききっている。砂漠が広がり、塩湖が点在する景観は荒漠そのものであり、生物にとって過酷な環境だ。
そのデスバレーに信じられないような景色が現れる瞬間がある。およそ10年に一度、まれに降る大雨のあと、草木がいっせいに芽を吹き、カラフルな花の絨毯が一面を覆うのだ。スーパーブルームと呼ばれるこの現象、それは見事な光景らしい。死の谷に埋もれている植物の生命力には驚かされるばかりだ。
 デスバレーのような組織や人間関係がまわりにないかと、うがって見てみる。活力を無くしたそれらも、時機を得て栄養が与えられれば息を吹き返すかもしれない。地中の種の一粒一粒は人のマインドであり、組織のポテンシャルだ。種子の生命力を信じてあきらめない。リーダーはそうありたいものである。あれ、なんだか花咲か爺みたいだ。

 この1年もの間、地域医療構想をとりまく状況は、あたかもデスバレーであった。国も自治体も医療界もコロナの対応に追われ、とても地域医療構想を議論する環境にはなかった。だが、COVID-19感染症の実態が徐々に見えてきて長期化の覚悟を強いられる今、そろそろ地域医療構想に水をやる時期にきていると思う。
 それどころではない、コロナ収束まで一旦議論をストップさせるべきという意見もある。しかし、コロナ禍で明らかになったのは、むしろこれまでの地域医療構想の議論が遅きにすぎたことではなかったか。
 病院や病床がたくさんあっても柔軟に対応できない、機能や配置がばらばらの医療資源を有効に配分できない、そしてなによりも指揮命令系統が不明確であるなど。あらゆる課題が平時の備えの脆弱さに起因しており、その備えこそが地域医療構想の一環であろう。コロナ対応と地域医療構想とは別物と捉える見方自体が誤っている。
 地域医療構想と言えば、病床削減や病院再編といったデリケートな議論にとかく目が向きがちであり、ステークホルダーたちの神経を逆なでする。しかし、議論の本質はそこにはなく、地域連携の構築こそにある。この1年あまりのコロナの協議や連携は、実は地域医療構想そのものと言える。

 先日、地域医療構想に関する市民向けシンポジウム“知っていますか?下関の医療の現状と将来”が開催された。そこでの厚労省医政局・長谷川学氏(元下関市保健部長)の発言、「コロナは社会の人口構成を変えるには至らなかった」が印象に残った。ペストは14世紀のヨーロッパの人口を3分の1も減少させた。天然痘はインカ帝国滅亡に多大な影響を与えた。COVID-19はそれほどの脅威ではないということ。であるならば、コロナごときで従来の施策の歩みを止めるわけにはいかない。一旦は干上がった大地に再び水をまき、スーパーブルームを待つ。その1年にしたい。

 ※シンポジウムの内容は動画で公開されています(4月30日まで期間限定)。
 下記URLまで、ご視聴あれ。
 http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/genre/0000000000000/1351474663685/index.html



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